工場の土壌脱臭装置

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本記事では、工場における土壌脱臭装置の導入事例とともに、導入メリットや選定時のポイントを紹介します。実際の運用例をもとに、自社の臭気環境に合った脱臭方式を検討する際の参考にしてください。

工場における
土壌脱臭装置の導入事例

「土壌脱臭装置」とGoogle検索をして表示された企業12社のうち、工場の事例が掲載されていた企業を選定しています(※2025年9月17日時点・編集チーム調べ)。

ライズの土壌脱臭装置による事例

【日立建機龍ケ崎工場】の事例

日立建機龍ケ崎工場の施工写真

引用元:ライズ公式HP
(https://www.kk-raiz.jp/works/?id=1681896060-529936)

施工エリア 茨城県龍ケ崎市
施工面積 22.5m2

ライズの土壌脱臭装置事例のまとめ

事例の詳細は公式HPで公開されていませんが、建設機械を製造する工場での導入事例です。1日あたり49.9m3(約49,900L)の汚水を処理するカルバート製浄化槽の臭気を処理するため、約22.5m²の土壌脱臭装置が採用されました。

画像から芝生仕上げを行っており、周辺環境に馴染んでいることがわかります。導入後の脱臭効果など、より詳細を確認したい方は公式HPからお問い合わせください。

※汚水は1m³=1,000Lで換算しています
【事例あり】
土壌脱臭装置おすすめ
2選を特集!

本サイトでは、「臭いが消えない」「維持費がかさむ」など、失敗しない土壌脱臭装置選びができるようおすすめの装置を調査しました。

中でも、給食センターや公共施設などから発生する【水処理系の脱臭】と、し尿処理場や堆肥化施設などから発生する【汚泥処理系の脱臭】それぞれに適した装置を厳選。おすすめの理由をわかりやすく解説し、事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

水処理向け・汚泥向け
土壌脱臭装置2選を見る

工場に土壌脱臭装置を
導入するメリット

製造工程で発生する
複合臭を一括で分解できる

硫化水素・アンモニア・有機酸など、製造工程で同時に発生する多成分の臭気を微生物の働きで一括処理できます。化学的に性質の異なるガスを個別に除去する必要がなく、複合臭の処理効率に優れているのが大きな特徴です。

特に、化学製品・樹脂加工・食品製造などのように複合臭が常時発生する工場環境では、土壌脱臭装置が効果的な選択肢となるでしょう。

運転コストを削減できる

薬剤を使用せず微生物の働きで臭気を分解する方式のため、薬液補充や活性炭交換といった消耗品コストがかかりません。主な電力消費は送風機のみで、他方式と比べてランニングコストを抑えられます。

長期運用において費用の変動が少なく、安定した維持管理が可能。特に24時間稼働が前提となる工場環境では、経済性と持続性の両立に優れています。

環境負荷が小さい

薬剤や化学反応を利用しないため、排水や副生成物が発生しません。自然由来の土壌や堆肥などの充填材を使用することで、環境基準を満たしつつ再利用も可能です。

製造現場で求められる環境配慮やSDGsへの対応にも寄与し、企業の環境価値向上につながります。

安定した性能を
長期的に維持できる

装置内部の微生物が生態系バランスを保ちながら継続的に臭気を分解するため、長期間にわたって安定した脱臭性能を維持。薬剤や吸着材のような性能劣化が起こりにくく、定期的な散水と点検で安定運転を続けられます。

また、処理性能の変動が小さいことから、季節や稼働条件による臭気濃度の変化にも柔軟に対応可能です。計画的な保守管理で長期運用も見込めます。

工場向けの土壌脱臭装置を
選ぶポイント

臭気成分と濃度に
対応できる性能を持つか

工場では、工程ごとに発生する臭気の種類や濃度が大きく異なります。たとえば、化学・樹脂系工場では硫黄化合物や有機溶剤臭、食品関連工場ではアンモニアや有機酸などが主な臭気成分。これらの特性に合わせて、充填材の種類や通気設計を調整できる装置を選定することが重要です。

第三者機関による性能試験データを公開しているメーカーであれば、処理能力や臭気低減率を客観的に比較しやすく、導入後の性能を予測しやすくなります。

設置スペースと処理風量の
バランスが取れているか

土壌脱臭装置は、充填材層の厚さと送風量の設計により性能はさまざま。設置面積を確保できない場合は、限られたスペースでも風量を確保できる構造(多層構造や強制通気方式など)を採用している装置が適しています。

また、既存の排気ラインに合わせて風量を調整できるかどうかも確認が不可欠。過剰な送風はエネルギーコストの増加につながるため、設計段階での風量シミュレーションが重要となります。

メンテナンスとサポートの
体制を確認する

長期運用を前提とする工場では、メンテナンス性とサポート体制の充実度が装置選定の決め手に。定期的な点検やろ材の交換、散水設備の管理を自社で行うのか、メーカーが対応可能なのかを事前に確認しておくと安心です。

また、トラブル発生時に迅速な対応が可能なサポート網を持つメーカーであれば、稼働停止による生産への影響を抑えられます。